学校生活の中で、友達をからかったり、いじったりした経験はありませんか?
逆にいじられて嫌だった経験をしている人もいるかもしれません。
「いじり」は相手の受け取り方によっては「いじめ」にもなりうる行為です。
そこで今回は、
・いじめといじりの定義
・いじめといじりの違い
・いじりはやめるべきなのか
・いじる時の注意点
について考えてみました。
YouTubeでも「いじめ」と「いじり」について動画を投稿しています。ぜひご覧ください。
いじめといじりの定義
文部科学省によると
いじめとは、「当該児童生徒が、一定の人間関係のある者から、心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの。」とする。なお、起こった場所は学校の内外を問わない。
文部科学省 いじめの定義
とあります。
いっぽう「いじり」は
他人をもてあそんだり、困らせたりすること
goo国語辞書
と定義されていました。
こういった定義から考えてみると、「いじり」であっても相手が精神的に苦痛だと感じていれば「いじめ」にもなりうる行為だということがわかります。
いじりといじめの違い
「いじめ」は悪意のある相手からの攻撃というイメージがあり、「いじり」は仲の良い友達同士がふざけてからかったりするようなイメージがあります。
しかし、いくら仲の良い友達であっても、相手が不快に感じていたらそれはいじめにも繋がってしまいます。
特に、仲が良いからこそいじりを「やめて」と言えないこともあるはずです。
「悪気があっていってるんじゃないんだよなぁ」
「場を盛り上げるために言ってくれたんだよな」
と思いつつも
「やっぱりやだな、傷つくな」
と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
また、いじった側も軽い気持ちで言ったこと、行ったことが「いじめ」と受けとられ、思わぬトラブルになってしまうこともあります。
感じ方は人それぞれ違います
だからこそ、「いじり」と「いじめ」の境界線は曖昧ではっきりと区別することが難しいと感じました。
いじるのはやめるべき?
「いじり」と「いじめ」の違いは曖昧と書いてきましたが、だとしたら、いじりはやめるべきなのでしょうか。
これも一概にやめるべきと言えないところがいじりの難しいところだと感じています。
お互いに信頼しあった友達同士でからかったり、いじったりする時間はかけがえのない思い出になったりします。
そういった何気ない時間が楽しかったりします
「いじり」はやめるべきとは言えませんが、お互いが相手のことを理解し、信頼関係があるからこそ成り立つのではないかと思っています。
こういった「友人との距離感を掴む力」や「相手の気持ちを考える力」を養うことが学校の役割でもあります。
もしも、勢いでいじってしまったり、言い過ぎたなと感じた時には素直に、「さっき言い過ぎちゃったごめんね」と言える素直さも大切かもしれませんね。
いじる時の注意点
自分がいじる側になった時、注意するべきことを考えてみました。
相手をいじる時には「いじり」が相手を傷つけてしまうこともあるということを心に留めておくようにしましょう。
容姿や個性に関するいじめ
体型や髪型、服装など容姿に関することや、性格などの個性に関する「いじり」は避けた方がいいかもしれません。
何気なく言った一言が相手を深く傷つけてしまうこともあります。
特に容姿や個性については、自分ではどうすることもできないことであったり、悩んでいることであったりします。
相手が嫌な素振りをしていなくても、こういった話題はあまりお勧めできません。
テレビでは容姿に関するいじりをよく目にしますが、
あれはテレビだから成立することです
大勢の前でのいじり
仲のいい友達同士でのいじりは楽しめても、クラスメイトの前や大勢の人がいる前での「いじり」は「いじめ」につながる可能性もあります。
友達とふざけている時であっても、相手の気持ちや周囲の状況を考えることが大切です。
いじるのなら信頼し合った友人同士で楽しむ時だけにとどめておきましょう。
自分がされて嫌なことはしない
これは良く言われることかもしれませんが、自分がされて嫌なことはしないようにしましょう。
「あの子なら言っても大丈夫」
という考えは危険かもしれません。
どんなに相手が平気そうにしていても、自分が言われて嫌なことで相手をいじるのはやめましょう。
人に流されない
友達みんないじっていたからなんとなく流れでいじってしまったという経験はありませんか?
友人同士の関わりの中でよくあることかもしれません。
しかし、どんなに仲のいい友達であっても、「これは言い過ぎだな」と思ったら自分はいじらないもしくは、友達を止める勇気も必要かもしれません。
人に流されず、自分の意志をはっきりと持とう
人に流されて相手を傷つけてしまわないように自分を客観的みることも大切です。
まとめ
「いじめ」は相手を精神的にもあるいは肉体的にも傷つける行為で絶対にあってはならないことです。
一方で「いじり」は「いじめ」にもなりうる反面、仲のいい友人とのコミュニケーションの一つであるとも言えます。
だからこそ相手の気持ちをよく考え、いじる時には覚悟をもって愛のあるいじりをして欲しいなと思います。
私自身、学生の頃は「いじり」って難しいなと感じる場面がたくさんありました。
友人同士のいじりを辛く感じてしまったり、友達の何気ない一言に傷ついたりしたこともあります。
悪気があって言っているわけではないからこそ、相談しづらい悩みでもあると思います。
もし今この記事を読んでいる方の中に、友達の言葉に傷ついている方がいたら、信頼できる人に相談してみて下さい。
家族や友人に相談しづらいことなら、担任の先生や保健室の先生を頼るのもいいと思います。
きっと親身になって話を聞いてくれるはずです。
たとえ仲のいい友達のいじりであっても嫌だなと思った時には我慢せず、自分の心を守っていきましょう。
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