2学期は文化祭や体育祭、球技大会などの学校行事が開催される時期です。
学校行事を楽しみにしている子どもたちがいる一方で、「参加したくない」と思っているお子さんも多いのではないでしょうか。
そこで今回は
・子どもが学校行事に参加したくないと感じる理由
・学校行事に参加したくないと言われた時の対処法
・参加しないと決めた時のサポート方法
について親御さん目線で解説していきます。
子どもが学校行事に参加したくないと思う理由
お子さんが学校行事に参加したくないと感じる理由を挙げてみました。
理由はここに挙げたものだけとは限りませんが、解決策を探るためにも一度整理してみましょう。
人間関係の悩み
学校行事では、クラスメイトや友達と協力しなければならない場面がたくさんあります。
そのため、友人関係などに悩みを抱えている場合には、「参加したくない」と感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
・友達と上手くいっていない
・クラスに苦手な子がいる
・友達グループの中で孤立してしまう
といったような人間関係が上手くいっていないケースから
・仲のいい友達と違うグループになってしまった
・新しい人間関係を作るのが不安
といったように今まで交流がなかった人たちとの関わりが生まれることに不安を感じているケースもあるのではないかと思っています。
友達やクラスメイトとの関わり方は、学校行事などを通して学んでいく側面もあると思いますが、お子さんが強く抵抗している場合には無理に参加させず様子を見ることも大切かもしれません。
競技やパフォーマンスに自信がない
学校行事には、体育祭での競技や文化祭での催しものなどプレッシャーがかかる場面もあります。
「クラスメイトに迷惑をかけてしまったら」
「自分のせいで競技に負けてしまったら」
「失敗してしまったら」
こんな不安がお子さんの頭の中を渦巻いているかもしれません。
特に、運動が苦手、人前に出ることが苦手なお子さんにとっては、強いストレスを感じてしまうこともあります。
お子さんがこういった不安を伝えてくれた時には
・他人と比較しなくてもよいこと
・自分なりのパフォーマンスができることが大切であること
・失敗しても恥ずかしいことではないこと
を伝えて、お子さんの気持ちを少しでも軽くしてあげることが大切かもしれません。

不安があっても思い切って参加することで
いい思い出になる可能性も
プレッシャーを感じてしまう
学校行事において、クラスメイトや先生に過度に期待されているお子さんもいるかもしれません。
・運動ができる
・リーダーシップを発揮してクラスをまとめてくれる
こういったお子さんは大人からも同級生からも頼られる存在です。
プレッシャーをあまり負担に感じない方もいると思いますが、過度に期待されることを負担に感じてしまうお子さんもいるはずです。

お子さんに負担がかかりすぎているようであれば、先生に相談するなど、お子さんの気持ちを伝えていくことも大切かもしれません。
「できている」からといって負担がかかっていないことにはなりません

単純に行きたくない(興味がない)
はっきりとした理由はないけれど、「なんとなく行きたくない」と感じている子どもたちもいるはずです。
・イベントに興味が無い
・めんどくさいと感じてしまう
・なんとなくだるい
といったように普段の学校生活とは違う状況を憂鬱に感じてしまうのかもしれません。
しかし、学校行事は大人になってからは体験できない貴重な時間でもあります。
また、交友関係が広がったり、友達との仲が深まったり、これからの学校生活がより楽しくなるきっかけにもなります。
お子さんが学校行事に参加することを強く抵抗していない場合には、参加を促してみることも一つの方法かもしれませんね。
過去にトラウマ
過去の学校行事での経験がトラウマとなってしまっているケースもあるかもしれません。
例えば
・体育祭の競技で失敗してしまった
・自分のせいでクラスが負けてしまった
・文化祭の催しものでミスをしてしまった
・失敗して笑われた
・仲間外れにされた
・体調が悪くなってしまった
といったようなケースが考えられます。
一度失敗してしまうと、「また同じようなミスをしてしまうかも」といった恐怖から不安が押し寄せてくることもあります。

学校行事は普段と環境が変わるため、ミスやトラブルが起きやすい
お子さんが強い不安を感じているようなら、無理に参加させる必要はないのかもしれません。
また、このようなトラウマ的な体験は、親御さんに話ずらい内容であるため、お子さんが一人で不安を抱えてしまっている可能性もあります。
お子さんが行きたくない理由を話したがらない場合には、無理に聞き出そうとせず、お子さん自身の判断に委ねることも大切ではないでしょうか。
「学校行事に参加したくない」と言われた時の対処法
お子さんから学校行事に参加したくないと言われた時、「無理にでも行かせるべきなのだろうか」と悩まれる親御さんも多いのではないでしょうか。
どんなケースであっても、お子さんの気持ちを第一に、無理のない選択をしていけたらいいのかなと思います。
子どもの気持ちを受け止める
お子さんが「学校行事に行きたくない」と伝えてくれた時には、
「みんな行くんだから行きなさい」
「参加するのが当たり前」
「めんどくさくても行きなさい」
このような返事をしてしまいがちです。
しかし、お子さんは本当に悩んで、苦しんで「行きたくない」ことを伝えてくれた可能性もあります。
話を遮ったり、否定したりせず、まずはお子さんの話を聞いてみて下さい。
きっとお子さんなりの理由や思いがあるはずです。
また、お子さんが理由を話したがらない場合やはっきりとした理由がない場合もあるかもしれません。
そういった時には無理に聞き出そうとせず、
・少し時間をおいてからもう一度話を聞いてみる
・紙に書いてもらう
・気持ちの整理を一緒にする
など一度冷静に気持ちを落ち着けてからどのような選択をしていけばよいのか話し合うことをお勧めします。
気持ちが冷静でないと、
否定的な言葉や責める言葉がでてきてしまうことも

行きたくない理由を探る
お子さんの「行きたくない」気持ちがわかったら、次は「行きたくない理由」を探っていきましょう。
お子さんが行きたくない理由を明確に伝えてくれた場合には、解決策がないか考えることもできます。
しかし、理由が明確にない、話しずらい内容である場合も多いのではないかと思います。
そういったケースは、お子さんが学校行事に参加したくないという気持ちがどの程度なのか見極めていく必要がありそうです。
そうはいっても、相手の気持ちを推しはかることはとても難しいことでもあります。
お子さんの話をよく聞き、気持ちを整理したうえで最終的にはお子さんの判断で、選択していくのが一番なのかなもしれません。
参加できる方法がないか探る
学校行事に参加するためにできることはないか考えてみるのもお勧めです。
例えば
・体育祭で特定の競技だけが苦手、やりたくない
・文化祭での催し物に出たくない
・修学旅行で苦手な子と一緒の班になってしまった
このような悩みがある場合には
・体育祭で特定の競技だけが苦手、やりたくない→特定の競技に参加しないようにしてもらう
・文化祭での催し物に出たくない→裏方をやる
・修学旅行で苦手な子と一緒の班になってしまった→先生に相談して班を変えてもらう
といった対応をすることもできるかもしれません。
お子さんが「これなら参加できる」と感じられる条件を見つけていくことで、学校行事に対して前向きな気持ちが生まれることもあります。
ぜひ、お子さんが苦手なことや不安に思っていることに耳を傾けて、どうしたら不安を小さくできるか一緒に考えてみて下さい。
そしてもし、解決策が見いだせるようであればお子さんに提案してみることも大切かもしれません。
学校に相談してみる
お子さんが「学校行事に参加したくない」と伝えてくれた場合、学校に相談してみるのもお勧めです。
学校に相談することを嫌がる場合もあるかもしれませんが、伝えることで何らかの対応をしてもらえる可能性もあります。
何かしらの対応をしてもらわないにしても、先生に伝えておくことで、何か困ったことがあった時、不安になった時、頼る人がいるという安心感にもつながります。
ぜひお子さんの味方を作るためにも、学校に相談することを選択肢の一つとしてもっておいて欲しいと思います。
「参加しない」という選択ができることを伝える
お子さんが過度に学校行事に参加することを不安に思っている場合には、「参加しなくてもよい」ということを伝えてあげることも大切です。
学校行事に行きたくないという気持ちから
・体調を崩してしまう
・学校に行きたくない(不登校の原因)
・ひきこもってしまう
といったように、普段の生活にも影響が出てしまうことも考えられます。
学校行事は参加するにこしたことはないのですが、参加しなくても卒業することのできる学校が多いと思います。
そのため、お子さんの気持ちを受け止め、「参加しない」という選択を提示することも、時には必要になってくるのかもしれません。
学校行事に参加しないと決めたら
「学校行事に参加しない」と決めたら、不安が解消され、すべて解決かと思いきや、
「参加しなくてよかったのか」
「逃げているのでは」
といったように自分を責める気持ちが強く表れてしまうこともあります。
参加しないと決めた後でも、お子さんの気持ちをサポートしていきましょう。
子どもの意見を尊重し、否定しない
学校行事に行かないと決めたらその話を蒸し返して、
「行けばよかったのに」
「みんな参加してるよ」
などの否定的な言葉を投げかけないようにしましょう。
お子さんはお子さんで、色々な感情と葛藤している可能性もあります。
「行かない」と決めることもとても勇気がいることです。
お子さんの選択を尊重し、
「自分で選択できたから大丈夫だよ」
と声をかけてあげて欲しいなと思います。
苦手なことを知る
お子さんの気持ちが落ち着いているようであれば、お子さんが不安に感じていることや苦手に感じていることを整理してみるのもお勧めです。

学校行事は参加しないという選択をすることで不安から距離を置くことができますが、「苦手なこと」というのは、そう簡単にはなくなってくれません。
「苦手だからしょうがない」とあきらめてしまうのではなく、苦手なことに遭遇した時の対処法を見つけていくことも大切ではないかと思っています。

対処法を見つけられると気持ちも軽くなります
例えば
・苦手な人との距離感
・苦手な教科やスポーツとの付き合い方
・緊張をほぐすためにできること
といったように、あらかじめ対処法を考えておくことで、不安や恐怖心を軽くすることができるかもしれません。
人には得手不得手があるので、苦手を克服すべきとは思いませんが、お子さんの気持ちを軽くするためにできることはないか一緒に考えてもらえたらなと思います。
目標を決める
「学校行事に参加しない」と決めても、学校に行けばクラスメイトや友達は学校行事に向けて準備を進めている可能性もあります。
そんな時、お子さんが劣等感を抱いてしまうことがないよう、学校行事以外の活動で頑張ることや目標を決めてみるのもいいかもしれません。
目標があると、「自分にもできることがある」と気持ちも前向きになります。
勉強やスポーツ、習い事、趣味なんでもいいので、お子さんが夢中になれることを見つけて、楽しく毎日を過ごして欲しいと思います。
まとめ
大人になってみると、学校行事の失敗や恥ずかしい思いをしたことも、「いい思い出」として記憶に残っています。
しかし、学生時代を振り返ってみると、学校行事前は学校中にそわそわとした雰囲気が漂い、友達と諸突したり、プレッシャーを感じたり、とストレスのかかることも多かったような気がしています。
親御さんは、何の気なしに言った言葉であっても、お子さんは相談できる人をなくし、追い詰められてしまう可能性もあります。
だからこそ、お子さんが相談してくれた時には、「話しをじっくり聞くこと」を大切にしていただけたらと思います。
今回ご紹介した「学校行事に行きたくない理由」も「対処法」もほんの一部でしかなく、お子さんが抱えている感情は様々だと思います。
ここに当てはまらなかったとしても、お子さんとたくさん話し合い、後悔のない選択をして欲しいなと思います。
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