朝、晩の気温が下がり、秋が近づいてきました。
秋は、涼しくなり、過ごしやすい時期かと思いきや、気温や気圧の変化が激しく体調を崩しやすい季節でもあります。
また、日照時間の低下によって「秋うつ(季節性うつ)」になりやすいとも言われています。
そこで今回は、
・秋うつとは
・秋うつの症状
・秋うつの原因
・秋うつにならないためにできること
このような内容で、ご紹介していきたいと思います。
秋うつとは?
「秋うつ」という言葉を聞いたことがある方はいるでしょうか。
《季節性うつ病(季節性感情障害)》は、主に晩秋から初冬にかけて発症し、春ごろに回復するというサイクルを繰り返すうつ病で、冬中心のサイクルから《冬季うつ病》ともいわれます。秋に発症することから《秋うつ》といわれることもあります。
秋うつ(季節性うつ)は主に日照時間の低下によって脳内でセロトニンが生産されにくくなることでおこると言われています。
セロトニンは幸せホルモンとも言われています
特に10月~11月は日照時間も短くなり、気温や気圧の変化も大きいため、知らず知らずのうちに身体に負荷がかかっているのかもしれません。
うつ病がすべて季節性うつであるというわけではなく、
・一般的なうつ→食欲の減少
・季節性うつ→食欲の増加
といったように症状に違いがみられると言います。
毎年決まった時期になると、気持ちが不安定になる、体調不良が続く傾向がある方は、季節性うつの疑いがあるかもしれません。
うつになってしまう前に、自分でできる対策を実践していきましょう。
秋うつ(季節性うつ)の症状とは?
秋うつの症状は
・気分の落ち込み→理由もなく憂鬱な気持ちになることが多い
・無気力感→何をするにもやる気がおきず、以前は楽しんでできていたことが楽しめなくなる
・疲労感→十分に休んでも疲れが取れない、体が重く感じる
・過食、体重増加→炭水化物や甘いものを過食してしまう
・頭痛や肩こり
・睡眠の質の低下→不眠や過眠
・不安や焦燥感→常に不安や焦りを感じる
・自殺願望を抱いてしまう
などといったような症状がでることがあります。
こういった症状が強く出ている場合には、無理をせず、医療機関を受診し、適切な治療を受ける必要があるかもしれません。
病院に行くまでではないと感じた場合でも、休息をとったり、気分転換をしてリフレッシュするなど、自分の身体や心を守るためにできることをしてみて下さいね。
秋うつ(季節性うつ)の原因は?
秋うつの原因を知ることで、事前に対策できることがあるかもしれません。
自分の健康を守るためにも確認しておきましょう。
日照時間の減少
先ほども書いたように秋になると日が短くなり、日照時間が減少します。
そのため、日光を浴びることで生成されるセロトニンの分泌が低下し、気分が落ち込みやすくなってしまうのです。
セロトニンが不足すると、ストレスや疲労を感じやすくなり、気力や意欲が低下するとも言われています。
一方でセロトニンの生成が活発になると、脳がリラックスしたり、気力や意欲が向上するそうです。
冬に向けて日を浴びる時間が短くなりがちですが、積極的に日光を浴びてセロトニンの生成を促していきましょう。
気温の低下や気圧の変化
10月に入ると気温が低くなる日も増えてきます。
涼しい日が続いてくれればいいのですが、近年では、10月に入っても、気温の高い日が続くこともあります。
気温の変化についていくのが大変・・・
そのため、体温調節が難しくなり、体の不調状態が続いてしまうこともあります。
また、身体が寒さに慣れていないため、ストレスを感じやすくなるとも言われています。
バランスの良い食事を心がける、普段以上に睡眠をしっかりととるなど、意識的に体を労わる必要があるかもしれませんね。
自律神経の乱れ
秋は台風や秋雨前線などの影響で、天気がめまぐるしく変わります。
こういった気圧の変化により、自律神経が乱れてしまうことが秋うつの原因とも考えられています。
自律神経には、体を活動的にする「交感神経」とリラックスさせる「副交感神経」があり、自分の身体を環境の変化から守り、一定に保とうとしています。
しかし、気温差や気圧の差に対応しようと「交感神経」が優位の状態が続いてしまうと、体が疲れやだるさを感じやすくなってしまうのです。
参考:健康サイトbyアリナミン
夏の疲れ
近年の夏は、気温が40℃近くまで上がる日も多く、夏の疲れが秋に出てしまうことも多いような気がしています。
やっと涼しくなったと思っても、再び暑い日があったり、と「身体が環境に順応できない」と感じることも多いのではないでしょうか。
なんとなく、「だるい」「やる気がでない」など、夏バテが長引いている可能性もあります。
学校や仕事が休みの日には、アクティブに動きすぎず、体を休めたり、軽く運動したりするなど、夏の疲れをとっておくことも大切かもしれませんね。
生活リズムの変化
秋になると、
社会人の方→10月に人事異動などで人間関係が変化することも
学生の方→新学期が始まり、文化祭や体育祭などのイベントがあることも
このように、人間関係が変化したり、普段とは違った行事があったり、と普段以上にストレスがかかってしまうこともあります。
特に、体の調子が優れない(自律神経が乱れている、夏の疲れが残っている)状態でストレスがかかると、ストレスをうまく解消できない可能性も出てきます。
不安なことがある、悩んでいることがある場合には、信頼できる人に相談するなど、ストレスをためない工夫をしていく必要もありそうです。
秋うつ(季節性うつ)予防のための対策
秋うつにならないために、自分でできる対処法は何でしょうか。
少しでも自分も身体や気持ちを楽にできるよう、できることから実践していきましょう。
日光浴をする
秋うつの主な原因が日照時間の減少だと先ほども書きました。
日光を浴びて、脳内でのセロトニンの生成を促すためにも、積極的に日を浴びるようにしましょう。
まず朝起きたらカーテンを開けて日光を浴びてみて下さい。
朝、日光を浴びることで体内時計がリセットされます
仕事や学校がある日には、室内で過ごすことも多いかと思いますが、通勤時や通学時には意識して日光を浴びることをお勧めします。
セロトニンの生成を促す食べ物を食べてみる
セロトニン(幸せホルモン)はトリプトファンという成分から生成されるため、セロトニンが不足しないよう、トリプトファンを含む食品を意識して摂取してみるのもお勧めです。
トリプトファンは必須アミノ酸の一種
体内で作ることができないため、食事から摂取しましょう
トリプトファンを多く含む食品は
・肉類
・豆腐
・納豆
・チーズ
・ヨーグルト
・バナナ
・卵
とされています。
参考:山梨厚生連
トリプトファン以外にも、栄養バランスのとれた食事をしっかりと摂って、これからの寒い季節を乗り切るための、丈夫な身体作りをしていきましょう。
適度な運動
適度に身体を動かすことは秋うつだけではなく、一般的なうつにも効果があるとされています。
また、体を動かすことで、食欲が湧いたり、睡眠の質も向上したりします。
なにより、体を動かすことで、気持ちが前向きになり、やる気アップにもつながるかもしれません。
夏は暑くて運動から遠ざかってしまっていたという方も、ウォーキングやストレッチ軽い筋トレなどで運動習慣をつけていけるといいですね。
無理なくやれて継続できる運動を
規則正しい生活
早寝早起きをしようと思っていても実践できている方は少ないのではないでしょうか。
特にこれからの季節は夜の気温が過ごしやすくなるため、動画を見たり、読書をしたり、ゲームをしたり、と夜更かししてしまう方も多いかもしれません。
しかし、知らず知らずのうちに身体がダメージを受けている可能性もあります。
ゆっくりと身体を休めて、今日の疲れを明日に持ち越さないよう意識してみて下さいね。
また、寝る前のスマホの使用は睡眠の質を下げてしまう危険性もあります。
遅くとも寝る30分前には、スマホの使用をやめて寝る準備を整えていきましょう。
好きなことをしてリフレッシュ
身体が疲れている時には、ゆっくりと休息することも大切ですが、自分の好きなことをしてストレスを発散することも大切かもしれません。
趣味をしたり、やってみたかったことに挑戦したりするのもいいですし、日常を離れて旅行を楽しむのもいいかもしれません。
ストレス解消のためにやっていることがストレスにならないように注意しましょう
悩んでいることや不安なことがあれば、一人で悩まず、人を頼ることで、気持ちが楽になることもあります。
しかし、「ストレス解消しよう」と思っても、思うように解消できないことも多いのではないでしょうか。
ストレスをためないようにと意識していても、ストレスなしで生きていくことは不可能に近いのではないかとも思っています。
自分なりのストレス解消法を見つけていくことが、これからのストレス社会で生きていくためには重要なことかもしれませんね。
試行錯誤しながら自分の心地よいと思えることをたくさん見つけていって下さいね。
何もしない日を作る
先ほどストレスを貯めないように自分の好きなことしましょうとお勧めしました。
しかし、「ストレスを解消しなければ」と思いすぎて、余計にストレスがかかってしまっては意味がありません。
時には、どこに出掛けるわけでもなく、何をするわけでもない、「何もしない日」を作ることも大切かもしれません。
「何もしない日」をつくることは意外に難しいことですが、頭の中を空っぽにしてのんびりできる時間を作ってみて下さいね。
まとめ
秋は日が暮れるのも早く、なんとなく寂しい、物悲しい気持ちになることも多いような気がしています。
また、夏の疲れで身体が弱っていることもあり、体調を崩しやすい季節でもあります。
今回は、「秋うつ(季節性うつ)」をテーマに原因や対処法についてご紹介していきましたが、「うつ」とまでは言わないまでも、
「なんとなく体がだるい」
「やる気がでない」
「学校(仕事)に行きたくない」
といった気持ちを抱えている方にも是非参考にしていただきたいと思っています。
「自分の体調や気持ちを整えること」はとても難しいことでもあります。
なかなか思うように身体が動かなかったり、気持ちが沈んでしまうことがあって当たり前だと思います。
そんな時でも
「自分はダメだなぁ」
「もっと頑張らないと」
と思いすぎず、時には自分を甘やかすことも大切なことなのかもしれません。
これからますます、気温が下がり、インフルエンザなどの感染症が流行る季節になってきます。
ぜひ今一度自分の生活を振り返り、自分の気持ちや身体にやさしい生活を心がけて欲しいと思います。
「新学期が辛い」「夏休み明け学校に行きたくない」|2学期を気持ちよく過ごすための心構えとは
「勉強したくない」「やる気がでない」|夏休み明けの勉強を乗り越えるための方法6選
「学校を休みたい」「行きたくなくても頑張るべき?」|学校を休みたいと思ってしまう理由とは
お困りの方はご相談を
家庭教師のみらいでは、焼津市、藤枝市、島田市、静岡市駿河区、静岡市葵区、静岡市清水区を中心に不登校支援や学習支援を行っております。ぜひお気軽にお問合せ下さい。
ほかの地域にお住まいの方も是非ご相談ください。
無料相談・体験も実施しておりますので、お気軽にお問合せ下さい。
公式LINEにて相談・体験の予約ができます。ぜひ友達登録をお願いいたします。
家庭教師のみらいのYoutubeチャンネル『yukuri』でも皆さんのお役にたてるように短い動画を毎週水曜日に投稿しています。ぜひご覧ください。また、Twitter,Instagramでも投稿をしておりますのでよろしければご覧ください。