多くの学校で、夏休み明けが近づいています。
夏休み明けのこの時期に、18歳以下の自死が年間で最も増えることを知っていましたか?
例年2学期が始まる月日をとり、「9月1日問題」とも呼ばれています。
勉強や家庭問題、学校や友人関係などに悩みを持った子どもたちが自ら命を絶ってしまうのです。
子どもたちが悩んでいる時、周りの人はどのようにサポートしていけばいいのでしょうか。
子どもたちの自殺を食い止めるためにはどうしたらよいのか考えてみたいと思います。
家庭教師のみらいのYouTubeでも9月1日問題について投稿していますのでぜひご覧ください。
夏休み明けに自殺する子どもが多い理由とは?
「平成27年版自殺対策白書」によると、命を絶ってしまう18歳以下の子供たちの数は夏休み明けが一番多いという結果が出ています。
命をたってしまうのは、学校が始まってしまうのが苦しいと感じてしまう子どもたちがいるからです。
夏休み明けに自殺者が増えてしまう原因について考えてみました。
いじめ
いじめを受けている場合、学校に行きたくないと思うのは当たり前のことです。
しかし、先生や親御さんに言い出せず、無理をして学校に行っている子どもたちもいると思います。
学校では、常に先生と生徒が一緒にいるわけではありません。
そのため、先生がいないところでいじめが行われていることもあります。
また、大人から見たとき、ただ遊んでいるだけ、ふざけているだけと認識されてしまうことも多いようです。
学校がいじめを認識していないことも多い
夏休みは、学校から離れ、自分を守ることができますが、夏休みが終われば再び学校に行かなければなりません。
子どもたちの様子をしっかりと見守り少しでも「様子がおかしい」「いつもと違う」と感じたら、じっくりと話を聞いてあげることも大切です。
そして、「どんなに辛くても学校に行くべき」という考えに囚われないよう、逃げ道を作ることも私たち大人ができることかもしれません。
再び学校に行くことへの不安
1学期につらい経験をした子どもたちは夏休みに入るとその問題から離れ、休息することができます。
しかし、夏休みのおわりが近づくと、2学期も辛い思いをするのではないかと不安や恐怖を感じてしまうのかもしれません。
辛い思いとした場所に戻っていくことは苦しいこと
いじめに関わらず、
・勉強
・友人関係
・先生との関係
といった悩みから、子どもたち本人にしかわからない心の葛藤もあるのではないでしょうか。
体調不良
「学校に行きたくない」と思うと体も心も疲れて調子が悪くなってしまうことがあります。
しかし、そういった心の問題は
「怠けているだけ」
「学校に行きたくないだけ」
と他人にわかってもらうことが難しいことでももあります。
だからこそ、「誰にもわかってもらえない」という気持ちが強くなり、自ら命を絶ってしまう子どもたちも増えてしまうのかもしれません。
「考えすぎ?」「気にしすぎ?」|「誰にも理解してもらえない」と感じてしまう原因と対処法
辛いと思った時には、「学校に行かない、休む」という選択ができることも伝えていくべきではないでしょうか。
生活リズムの変化
夏休みの生活リズムから、学校の生活リズムに戻すことも子どもたちにとって大きなストレスになってしまうことがあります。
近年は起立性調節障害に悩む子供たちも増えてきていると言います。
「月曜日の朝がしんどい」「学校行きたくない」|朝の憂鬱を軽くする方法
これも、自分にしかわからない悩みであるため、他人にわかってもらうことが難しいことです。
学校にスムーズに戻っていけるように、夏休みが終わる少し前から学校を意識した生活をしていくことも大切かもしれません。
朝早く起きる、勉強をしてみるなど
学校の生活リズムを少しずつ取り戻していきましょう
自殺を食い止めるために周囲の人ができること
子どもたちの自殺を食い止めるために私たち大人ができることは何でしょうか。
子ども達の様子をしっかりと観察する
学校でのいじめなど自分が抱えている問題を大人に話したがらない子どもたちも多いそうです。
どうせわかってもらえない、恥ずかしいなどの気持ちがあるのかもしれません。
・なんとなく元気がない
・体調不良が続いている
・眠れていない
・口数が減った
・宿題をやらない、終わらせない
・学校に行きたがらない
などの子どもたちから言葉ではないSOSもあるといいます。
こういったサインがある場合は「気のせいかな」と思っても見逃さず、話を聞いてみる必要があるかもしれません。
子ども達とたくさん話す
元気そうに見えても、お子さんが悩みを抱えていることもあります。
お子さんとたくさんコミュニケーションをとることで、些細な変化にも気づきやすくなるはずです。
そしてもし、お子さんが悩みを打ち明けてくれた時には、否定せず、じっくり時間をかけて話してみて下さい。
理解してくれている人がいると安心感が生まれ、前向きな気持ちになれるはずです。
学校以外の選択肢があることを伝える
「どんなに苦しくても学校に行くしかない」と思ってしまうことが子どもたちが自ら命を絶ってしまう原因の一つであるとも思っています。
学校に行くことで、学べることもたくさんありますが、学校以外にも学べる場所が増えてきました。
なりたい大人になるための学校「おおぞら高校」|「普通の高校と何が違うの?」
総合学園ヒューマンアカデミーってどんなところ?|静岡校さんを直撃取材
また、普通の学校ではなく、あえて特色のある学校を選択する子どもたちも増えてきていると言います。
学校がすべてではないということを子どもたちに伝え、選択肢を提示してあげることも時には必要ではないでしょうか。
第三者に相談する
親御さんはお子さんが元気に過ごせるよう、たくさんサポートをして下さっていると思います。
しかし、ご家族だけで問題を解決しようと思っても、難しいこともあると思います。
ご家族だから素直になれないこと、言えないこともあるはずです。
学校のことで悩んでいる時には、外部の機関に頼ることも選択肢の一つとしてもっておいて欲しいと思います。
第三者だからこそ、分かること、アドバイスできることもきっとあるはずです。
過去に、不登校やひきこもりの子どもたちを支援している団体について紹介した記事を書いていますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
不登校を支援する団体のご紹介!/子供たちの未来をサポートしている団体はたくさんあります
無理に学校に行かなくていい
学校に行くのは辛いけど、
「逃げたくない」
「みんなにずるいと思われたくない」
「負けたくない」
と思っている方もいるかもしれません。
学校で勉強することや友達関わることは大切ですが、それ以上に自分の命が一番大切です。
学校に行くことが辛いなら行かなくてもいいと私は考えています。
辛いときはとにかく、信頼できる周りの大人に相談してください。
信頼できる人を見つけることも大切です
自分の気持ちを話すのはとても勇気のいることですが、話を聞いて、理解してくれる人は必ずいます。
学校の先生、保健室の先生、両親など誰でもいいです。
もしも周りの人に相談しづらい、できないという人は、プロが話を聞いてくれるところもあります。
文部科学省が設置している「24時間子どもSOSダイアル」ではいじめ問題やその他どんな悩みでも子どもや保護者の方が、いつでも相談機関に相談できるよう、都道府県及び指定都市教育委員会が夜間・休日を含めて24時間対応してくれます。
また、厚生労働省には電話相談窓口が多数設置されています。
あなたの悩みを専門の相談員が聞いて、状況を一緒に整理し、必要な支援策などについて一緒に考えてくれます。こちらからご覧になれますので、必要な方はぜひ利用を検討してみて下さい。
自分のことを守ろう
今辛い状況にいる子どもたちは、この状況がこのまま変わらないのではないのではないかという不安を抱えているかもしれません。
辛い状況が一生続くわけではないとわかっていても、今辛いことが苦しいと思いますし、この状況から何とか離れたいと思ってしまうと思います。
だからこそ、自分が苦しくならないように学校に行かない選択をすることも大切だと思っています。
今は学校に行かない選択をしても、勉強したり、人と関わることができるところがたくさんあります。
自分を守るためにもいま抱えている問題から距離をおいてみて下さい。
そして気持ちを落ち着かせてから、次自分はどうするのか考えてみるといいかもしれません。
困っている時、相談に乗ってくれるところはたくさんあります。
1人で悩まずにそういった場所もぜひ活用してみて下さいね。
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