家庭教師のみらい

「子供が不登校になってしまった」

「復学させるためにどんなサポートをしていいのかわからない」

「どんなきっかけを作っていけばいいのだろうか」

と悩んでいる親御さんも多いのではないでしょうか。

「無理に強制することはしたくない」

「このままずるずると不登校を続けていていいのだろうか」

といった悩みをお持ちの方もいるかもしれません。

そこで今回は

・復学させるべきなのか

・不登校からの復学率ってどのくらい?

・復学のきっかけになるようなアプローチとは

このような内容で考えていきたいと思います。

不登校からの復学率は?

文科省による不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書(令和3年10月)によると、不登校からの復学者数の割合は以下のようになっています。

参考:文科省による不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書 不登校児童生徒の実態把握に関する調査企画分析会議

小学6年生26.0%
中学2年生15.8%
不登校児童生徒の実態把握に関する調査報告書より抜粋

このように割合で見てみると、

復学できる割合が少ない」

「うちの子も復学できないのでは」

と感じたかもしれません。

しかし、これはあくまでも、参考程度で、「復学できない」と決めつける必要はないと思っています。

また、同調査で学校に行きづらいと感じ始めた一番のきっかけは、小学生、中学生ともに

「学校生活がきっかけ」(友達とのこと、先生と合わなかった、先生が怖い、勉強がわからない、部活が辛い、学校の規則が厳しい、学校に合わない)

であることもわかりました。

子どもたちが復学するためには、こういった不安を少しでも解消できるよう、学校と連携していく必要もありそうです。

そしてお子さんが「学校に行っても大丈夫」という自信をつけていくことが大切なのかもしれません。

不登校から復学させるべき?

私は、お子さんが「学校に行きたくない」と感じれば「学校に行かなくてもいい」と考えています。

しかし、一度学校に行かなくなったからといって「今後もずっと学校に行けない」と決めつけることはできないとも思っています。

不登校になったからといって、慌てて学校とは違う選択肢を探そうと焦る必要もないはずです。

また、少しの工夫やきっかけで学校に行けるようになることもあるのではないでしょうか。

お子さんが不登校になったとしても、色々な選択肢、可能性があります。

だからこそ、はじめから復学を諦めるのではなく、「お子さんが学校に戻るためのサポート」をしていくことも、時には大切なことなのかもしれません。

お子さんが学校に対して強い抵抗を示している場合には、
無理に復学を目標とする必要もありません

不登校になる原因は人それぞれです。

・学校に行こうと思うと体調が悪くなってしまう

・朝起きられない

・勉強についていけない

・人と関わるのが苦手

・クラスに馴染めない

・集団での生活が苦手

・先生との相性が悪い

・なんとなく不安

など様々な理由が考えられます。

似たような理由で不登校になったとしても、その後どんな選択をしていくのかは一人ひとり違います。

子どもたちが毎日を不安なく、元気に過ごすことができるようサポートしていくことが一番大切なのかもしれません。

今回は、復学のきっかけになるようなアプローチについてご紹介しますが、復学をゴールとしていなくても、お子さんが毎日を健やかに生活するきっかけににもなるようなサポートをご紹介していきます。

ぜひお子さんが、何かをつかむきっかけになったら幸いです。

復学のきっかけになるアプローチ

お子さんが学校に戻ることを希望している場合はもちろん、学校に戻る、か違う選択肢を選ぶのか、悩んでいる場合であってもできるサポートを原因や状況別にご紹介していきます。

「お子さんが学校に戻ろう」と思うきっかけはどこに転がっているかわかりません。

お子さんが毎日を少しでも不安なく過ごせるよう、支援団体を上手に活用しながら、無理なくサポートしていただければと思います。

体調に不安がある

「学校に行こうとすると体調が悪くなってしまう」

「授業中に体調不良になりやすい」

「朝起きられない」

「なんとなく体がだるい」

といったような理由で学校にいけないお子さんも多いのではないでしょうか。

そういった場合には、家でよく休息することが大切ですが、お子さんの不安を取り除くことで、体調が良くなるケースもあるはずです。

医療機関を受診する

身体のこととなると、自分でなんとかしようと思ってもどうにもならないことが多いのではないでしょうか。

努力ではどうにもならないことも

そういった時には適切な専門機関できちんと治療を受けることをお勧めします。

「病院にいけばすぐに解決」とはならならない場合もあると思いますが、適切なアドバイスや治療で症状が軽くなることもあるはずです。

学校と連携する

「学校にいる間に体調が悪くなってしまわないか不安」というお子さんもいるかもしれません。

そういった場合には、学校や先生と連携し体調が悪くなった時、すぐに対応してもらえるよう、サポート体制を整えておくこともできます。

例えば

・体調が悪くなったらすぐに親御さんに連絡できるようにしておく

・保健室の先生に話を聞いてもらう

・保健室で休める体制を整えておく

などが考えられます。

「周りの人が自分のことを理解してくれている」

「体調が悪くなっても大丈夫」

と思えることが、学校に対しての抵抗感を軽減することに繋がるはずです。

自分の体調と上手に付き合う

身体の不調というのは、治したいと思って治せるものでもありません。

どんなに工夫しても、体調が悪くなってしまうこと、頑張れないことがあると思います。

だからこそ、自分の体をよく理解して上手に付き合う術を身につけることも大切です。

・常備薬をお守りがわりに持っておく

・体調が悪くなった時、連絡できる手段を持っておく

・調子が悪い時には無理をしない

・できなくても自分を責めない

などお子さんが自分なりの対処法を見つけられるようアドバイスしていきましょう。

また、体調が悪くなる時間帯や状況をメモしておくのもお勧めです。

お子さんが自身の状況を分析してみることで、調子が悪くなりやすいタイミングがわかってくるかもしれません。

ぜひお子さんにお勧めしてみてくださいね。

スマホ時間を減らす

スマホの時間を減らすのは、不登校の子どもたちにぜひ実践して欲しいことの一つでもあります。

スマホは便利な面もありますが、使いすぎは健康にも悪影響を与えてしまうことがあります。

また、SNSで同年代の子どもたちの様子を見ることもできるため、他人と自分を比べてしまう原因にもなります。

他人と自分を比べるのは悪いことではありませんが、
自分の軸を持つことが大切なのかもしれません

1日に使用する時間を決めてしまうなど、スマホの使用方法を今一度見直してみてください。

学校に馴染めない

学校生活に馴染むことができず、不登校になってしまった」というお子さんも多いのではないでしょうか。

復学を望んでいないケースもあると思いますが、どんな場合であっても、「安心して過ごせる居場所を作っていくこと」が、お子さんの前向きな一歩に繋がるかもしれません。

家でできることを見つける

まだ、家からでることが難しいお子さんもたくさんいると思います。

そういった場合には、「家での生活を規則正しく元気に過ごすこと」を目標にしてみるのもお勧めです。

スマホの使用はなるべく控えるようにしましょう

気持ちが辛い時には、規則正しい生活をするだけでも、普段以上に体力を消耗してしまうものです。

・毎日早寝早起きをする

・勉強ができそうならやってみる

・家の手伝いをしてみる

・趣味を見つける

といったように、できることを少しずつ増やしていくことが大切かもしれません。

できることが増えてくるとお子さんの自信につながります

「自分にもできることがたくさんある」と思えることが、行動を起こすきっかけにもなるのではないでしょうか。

不登校を支援している団体に相談

学校に馴染めないと感じてしまう理由も人それぞれです。

例えば

・クラスが変わって友達ができなかった

・クラスメイトとの相性が悪い

・友人関係に悩んでいる

といったようなケースも考えられます。

こういったケースでは、お子さんが孤独感や不安を強く感じている場合もあると思っています。

だからこそ、家以外に相談できる場所や、家以外に安心して過ごせる居場所を作ってほしいと思います。

不登校の子どもたちを支援している団体は、意外にたくさんあります。

そういった団体を活用し、お子さんが自分の居場所を見つけたり楽しいと思えることに出会ったり、することで何か行動を起こすきっかけが生まれるかもしれません。

ぜひお近くの支援団体に足を運んでみてくださいね。

学習に不安がある

学習に対して不安を感じている場合やそもそも、「勉強が嫌い」「勉強がしたくない」と思っているお子さんもいるかもしれません。

この場合、無理に勉強させる必要はないかもしれませんが、少しでも学習に対する不安を軽減できるよう、プロの力を借りることも必要になっているかもしれません。

学校の先生と相談する

お子さんの学習状況について学校と相談してみるのもお勧めです。

・勉強の内容が難しすぎる

・苦手な分野がある

・授業についていくことができない

など不安があれば学校側に相談してみて下さい。

学校によって対応は異なると思いますが、個別に対応してもらえることがあるかもしれません。

勉強の内容を変更してもらえる可能性もあります

塾や家庭教師を活用

塾や家庭教師などプロの力を借りて学習をサポートしてもらうのも一つの方法です。

学校は大人数の子供達を指導しているので、一人ひとり違うカリキュラムを組むことは難しいと思います。

しかし、個別の塾や家庭教師であれば、お子さんが苦手としているところを重点的に指導してもらうこともできそうです。

わからないことが多かったり、難しすぎて取り組めなかったりすると余計に勉強に対する不安が強くなってしまいます。

ぜひこういったプロの手を借りるということも視野に入れながら学習する環境を見直してみて下さい。

家庭教師のみらいでも、不登校の子供達を中心に学習指導を行っております。

勉強にお困りの方は、お気軽にお問い合わせ下さい。

スマホやタブレットで楽しく学習

近年は、スマホやタブレットで楽しく学習できるアプリも増えてきました。

机に座って勉強することが苦手という方も、スマホやタブレットならゲーム感覚で楽しく学習できるというお子さんも多いのではないでしょうか。

少しずつ知識が増えていくことで、勉強することが少しでも楽しく感じられるようになればいいなと思います。

無料で使えるアプリもありますので、ぜひ試してみて下さいね。

私はDuolingoという英語の学習アプリを使っていたことがあります

人と関わることが苦手

人と関わることに対しての不安が強いというお子さんも多いのではないでしょうか。

無理をして苦手を克服する必要はありませんが、少しずつ不安を解消できるようサポートしていきましょう。

不登校を支援している団体に行ってみる

不登校を支援している団体については先ほどもご紹介しましたが、団体で、同じように不登校を経験している仲間を見つけることもできるかもしれません。

いきなり「友達を見つけよう」というのは難しいことですが、フリースクールなどに通うことで自然と友達ができることもあります。

不登校を経験している人にしかわからない辛さや不安を共有できる仲間ができれば、

「自分は一人ではない」

という安心感にもつながります。

また、団体と関わることで、子どもたちだけではなく、先生や家族でもない第三者と出会うこともできます。

きっとお子さんの世界を広げるきっかけになるはずです

第三者とのつながりは、学校に通っている時にはあまり経験することができないことでもあります。

新しい場所に足を踏み入れることは、お子さんにとって勇気のいることですが、ぜひこういった居場所の存在をお子さんにも伝えていって欲しいなと思います。

興味のあることに挑戦してみる

お子さんが興味を持っていることがあれば、挑戦してみるのもお勧めです。

例えば

・絵を描くこと

・写真を撮ること

・動画編集

・プログラミング

・料理やお菓子作り

・工作

などなどお子さんが好きそうなことを探してみて下さい。

不登校を支援している団体では、お子さんが家から出るきっかけとなるようなイベント開催しているケースもあります。

家庭教師のみらいでも、他の団体と連携し、ゲーム大会を開催したこともあります。

先日は動画編集の体験教室も開催しました。

イベントは1日や半日単位で行われることが多いため、お子さんの負担も少なく、挑戦できるのではないかと思っています。

自分の好きなことに挑戦することで、家から出るきっかけとなるだけではなく、新しい仲間に出会える機会にもなります。

ぜひ、お住まいの地域でこういったイベントやワークショップがないか調べてみて下さいね。

イベントでなくても習い事もいいですね

先生との相性が悪い

先生との相性が悪い(苦手な先生がいる、先生が怖いなど)といった理由で学校に行けない子どもたちもいます。

学校と連携し、お子さんが感じる不安を取り除いていくことが大切かもしれません。

学校に相談

先生との相性が悪いというのは、学校に伝え辛いことかもしれません。

しかし、お子さんの状況や気持ちを的確に伝えることで、学校側もサポートがしやすくなります。

また、人との付き合いというのは難しい面もあるため、先生に悪気がない場合もあるのではないかと思っています。

学校とよく相談しながら、解決策がないか探っていきましょう。

また、お子さんに、人との付き合い方、例えば

「苦手だと思った人との付き合い方について」話あってみる、

「全ての人に好かれる必要はないこと」

「苦手だと思う人がいてもいいこと」

を伝えていくこと、も大切かもしれませんね。

新学期が始まるタイミングを待つ

新学期が始まるまで、復学することができませんが、先生が変わるタイミングまで様子を見ることも一つの方法だと思っています。

先生やクラスの環境が変わることで、学校生活がガラっと変わる可能性もあります。

環境が変わって楽しく学校に行けるようになることも

お子さんの気持ちを確認しながらこういった選択肢も視野にいれてみて欲しいと思います。

友達とのトラブル

友人関係のトラブルは学校生活では避けて通れない子供たちの悩みの一つかもしれません。

お子さんの気持ちも大切に復学できる方法がないか探っていきましょう。

先生や学校のカウンセラーと連携する

先生や学校カウンセラーの方が仲介に入って、お子さん同士のトラブルを解消できることがあるかもしれません。

しかし、お子さんが大人が間に入ることを嫌がる場合もあると思います。

そういった場合には無理に「解決しよう」と思いすぎないようにしましょう。

また、友人同士のトラブルがいじめのような深刻な問題に発展している可能性があるようなら、無理に復学させようと思わず、家で様子を見ることも大切かもしれません。

クラスが変わるタイミングまで待つ

先ほども書きましたが、人間関係で悩んでいる場合には、クラスが変わるタイミングまで、家で様子を見ることも選択肢の一つです。

事前に学校側に事情を話しておくことで、クラス替えを配慮してもらえる可能性もあります。

人間関係はどうにもならないことも多いからこそ、友人とうまくいかなくても

「自分が悪いんだ」

「自分は人と付き合えない」

と思い詰めないことも大切かもしれませんね。

なんとなく行きたくない

はっきりとした理由はないけれど、

「学校に行けない」

「やる気が出ない」

「行きたくないと思ってしまう」

という方も多いのではないかと思っています。

お子さんも理由がはっきりとわからないケースも多いと思っています

明確な理由がない場合には、理由を問い詰めたりせず、お子さんが前向きに過ごせるようサポートしていきましょう。

興味の幅を広げてみる

趣味を増やしてみたり、習い事をしてみたり、とお子さんの興味の幅を広げてみるのもお勧めです。

お子さんが「楽しい」と思えることに出会えると、

「学校にいってみようかな」

「何か挑戦してみようかな」

と思うきっかけにもなります。

やりたいことや知りたいことが増えると、外に出る機会も自然に増えていきます。

「学校に戻ろう」と思い詰めすぎず、勉強以外の活動にも目を向けて生活していって欲しいと思います。

家の手伝いをしてもらう

体力がある子供達が、家で毎日を過ごすことは、思っている以上に大変なことではないかと思っています。

思うように活動できないことにストレスを抱えてしまうお子さんも多いのではないでしょうか。

そんな時には、家事を手伝ってもらうのも一つの方法です。

家事をすることで、家での生活にメリハリが生まれます。

また、家族の役にたっているという気持ちが、お子さんの不安を軽減してくるかもしれません。

家での時間を有意義にするためにもぜひお願いしてみて下さいね。

外に出てみる

これは、どんな理由で不登校を選択している子供達にも共通していることかもしれませんが、学校にいっていないからこそ、たくさん外に出て刺激を受けて欲しいと思っています。

学校に行っていないからと外に出ることをためらってしまうお子さんも多いと思いますが、外に出ることで世界も広がります。

学校にいる時には気付けない発見もたくさんあるのではないでしょうか。

散歩するだけでもいいですし、少し遠出をしてみるのもいいですね。

・スポーツ観戦をする

・コンサートにいってみる

・写真を撮りに出掛けてみる

・家族と旅行する

・友達に会ってみる

お子さんが行きたい場所、会いたい人がいないか声をかけてみて下さい。

そしてもし、行ってみたい気持ちがありそうなら、ぜひ背中を押してあげて欲しいと思います。

まとめ

今回は、子供達の復学のきっかけになりそうなアプローチについてご紹介してみました。

不登校のお子さんにとっては、新しいことばかりで勇気が必要なことも多かったかもしれません。

「家での生活で精一杯で、とてもそんな余裕はない」と感じている親御さんも多いのではないでしょうか。

朝起きて、夜寝るだけでも大変な時もありますよね

私自身、学生時代は「学校に行きたくない」と感じることも多かったので、「そう簡単に気持ちを切り替えられないこと」も少しはわかっているつもりです。

今回ご紹介したサポートは、できれば復学できるわけでも、やらなければ復学できないわけでもありません。

お子さんの生活のペースに合わせて、参考程度に活用していただければと思っています。

また、不登校のお子さんをサポートしている親御さんも不安から、心身が疲れてしまっているという方も多いかもしれません。

お子さんのために、あれもしなければ、これもしなければとご自分を責めたりせず、無理なくサポートしていただけたらと思います。

そして、不登校の支援をしている居場所についても、ぜひ上手に活用してみて下さいね。

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